ピリメタニルは輸入柑橘類の輸送中(収穫後)に使用される化学合成添加物です。
長距離輸送中のカビ発生防止を目的に使用されます。
ピリメタニルには危険性を指摘する意見があります。

                                                                                                                 
表示に記載の添加物名ピリメタニル
添加物の表示方法添加物名
天然・合成化学合成添加物
添加物分類指定添加物
使用用途防かび剤
主な使用食品レモン、グレープフルーツ、オレンジなどの柑橘類

食品表示「ピリメタニル」の読み方

「ピリメタニル」は添加物名です。

※防かび剤を含む一部の生鮮食品については「バラ売り」であっても添加物の表示が必要になります。

「ピリメタニル」の使用用途

ピリメタニルは防カビ剤として使用されます。

海外から輸入されるオレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類に使用されます。
※長距離輸送中のカビ発生を防ぐため。

収穫後に使用される農薬「ポストハーベスト農薬(ポスト:後、ハーベスト:収穫)」として知られています。

「ピリメタニル」の製造方法(天然由来or化学合成)

ピリメタニルは化学合成添加物です。

「ピリメタニル」についての懸念点

・ピリメタニルは農薬(殺菌剤)として使用されてきましたが、2005年に農薬としての登録が失効しています。
・食品添加物としては2013年に認可されています。

・ピリメタニルには危険性を指摘する意見があります。

渡辺雄二『食品添加物ハンドブック』(ビジネス社)には「ラットに対してピリメタニルを含むえさを2年間食べさせたところ、甲状腺に腫瘍の発生が認められた。つまり、発がん性の疑いがあるということ」とあります。

小藪浩二郎『食品添加物用語の基礎知識_第二版』(マガジンランド)には「ピリメタニルを食べさせると、体重の増加が抑制され(成長が悪くなること)肝臓細胞の肥大、甲状腺の異常、膀胱拡張などが起こります。ラットのオスで甲状腺の腫瘍が認められています」とあります。

注意)これらはあくまでも、有識者の見解です。
食品安全委員会の評価では、通常の食品摂取におけるピリメタニルの残留濃度はADI(0.17 mg/kg 体重/日)を大きく下回るとされ、健康に対する懸念は極めて低く、管理された使用であれば安全とされています。

参考)食品安全委員会_農薬・添加物評価書_ピリメタニル