「pH調整剤」は一括名です。
この表示からどの添加物を使用したのか特定することはできません。
食品のpH領域(酸性、アルカリ性)を調整する目的で使用されます。

                                                                                                                 
表示に記載の添加物名
添加物の表示方法一括名
天然・合成添加物による
添加物分類添加物による
使用用途水素イオン濃度調整剤
主な使用食品あらゆる食品に使用

食品表示「pH調整剤」の読み方

「pH調整剤」は食品添加物群の名称です。
「水素イオン濃度調整剤」と表示されることもあります。
※この表示は一括名(複数の添加物をまとめたグループの名称)で添加物名ではありません。
【pH調整剤として表示される食品添加物はこちら】

<添加物の一括表示とは?>
※使用した食品添加物の目的・効果が一括名(下記の①~⑭)に該当する場合、適切な一括名で表示することができます。
①イーストフード、②ガムベース、③かんすい、④香料、⑤酸味料、⑥チューインガム軟化剤、⑦調味料、⑧豆腐用凝固剤、⑨乳化剤、⑩水素イオン濃度調整剤(pH調整剤)、⑪膨張剤、⑫苦味料、⑬酵素、⑭光沢剤

「pH調整剤」の使用用途

pH調整剤は食品のpH領域(酸性、アルカリ性)を調整する目的で使用されます。
※pH(酸性度、アルカリ性)を調整する理由のひとつは「食品中の微生物増殖を抑える」ことです。
微生物の多くはpH:6.0~7.5の中性付近で増殖し易く、酸性(若しくはアルカリ性)の環境になると増殖が難しくなります(例えば、酸性のマヨネーズ、アルカリ性の梅干しは腐りにくい)。
⇒pH調整剤は食品中のpHを調整して保存性を高める(微生物の増殖を抑える)目的で使用されています。

食品の開発段階でpH調整剤の添加量を調整しながら、微生物検査を繰り返して目標の保存性能(微生物基準)を達成できるのか確認しています。

「pH調整剤」についての懸念点

pH調整剤(水素イオン濃度調整剤として表示される添加物は多数あり、どの添加物が使用されたのかは特定できません。

【pH調整剤として表示される添加物】
アジピン酸
クエン酸
クエン酸三ナトリウム
グルコノデルタラクトン
グルコン酸
グルコン酸カリウム
グルコン酸ナトリウム
コハク酸
コハク酸一ナトリウム
コハク酸二ナトリウム
酢酸ナトリウム
DL-酒石酸
L-酒石酸
DL-酒石酸水素カリウム
L-酒石酸水素カリウム
DL-酒石酸ナトリウム
L-酒石酸ナトリウム
炭酸カリウム(無水)
炭酸水素ナトリウム
炭酸ナトリウム
二酸化炭素
乳酸
乳酸カリウム
乳酸ナトリウム
氷酢酸
ピロリン酸二水素二ナトリウム
フマル酸
フマル酸一ナトリウム
DL-リンゴ酸
DL-リンゴ酸ナトリウム
リン酸
リン酸水素二カリウム
リン酸二水素カリウム
リン酸水素二ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム