ソルビン酸カリウム(ソルビン酸K)は化学薬品メーカーが製造販売する化学合成添加物です。
食品の保存性を高める目的で使用されます。
「ソルビン酸カリウム」については危険性を指摘する意見があります。
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表示に記載の添加物名 | 保存料(ソルビン酸K) |
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添加物の表示方法 | 用途名併記(簡略名) |
天然・合成 | 化学合成添加物 |
添加物分類 | 指定添加物 |
使用用途 | 保存料 |
主な使用食品 | ソーセージ、ハム、チーズ、魚肉練り製品、漬物など |
食品表示「保存料(ソルビン酸K)」の読み方
・保存料(ソルビン酸K)の表示は用途名「保存料」+簡略名「(ソルビン酸K)」で構成されています。
※添加物を以下の8用途に使用した場合は添加物名に用途名を併記することと定められています。
①甘味料②着色料③保存料④増粘剤・安定剤・ゲル化剤又は糊料⑤酸化防止剤⑥発色剤⑦漂白剤⑧防かび剤
・「ソルビン酸K」は「ソルビン酸カリウム」の簡略名になります。
「保存料(ソルビン酸K)」の使用用途
食品の保存性を高める目的で使用されます。
・「ソルビン酸カリウム」にはカビや細菌などの微生物の増殖を抑える効果があります。
・ワインの再発酵防止を目的に使用されることもあります。
※水に溶けやすく、水分料の多い食品によく使用されます。
「保存料(ソルビン酸K)」の製造方法(天然由来or化学合成)
※「ソルビン酸カリウム」は化学薬品メーカーが製造販売する化学合成添加物です。
「保存料(ソルビン酸K)」についての懸念点
ソルビン酸K(カリウム)には危険性を指摘する意見が複数あります。
例)ソルビン酸K(カリウム)の危険性を指摘している書籍
渡辺雄二『食品添加物ハンドブック』(ビジネス社)
小藪浩二郎『食品添加物用語の基礎知識_第二版』
中戸川貢『ワースト添加物』(YUSABUL)
※渡辺雄二『食品添加物ハンドブック』(ビジネス社)には「ソルビン酸Kは、染色体異常を引き起こし、DNA修復に異常をもたらす、これらは、細胞のガン化と関係がある」とあります。
注意)これらは、あくまでも有識者の見解です。
・厚生労働省の資料では、ソルビン酸と亜硝酸塩の混合によりDNA損傷物質(ENAやDNMP)がin_vitro(試験管内)で生成されるとの報告がありますが、これは極めて限定的な条件下(高濃度、60~90°Cなど)における現象であり、「通常の食品中や使用実態では生成されない」と評価されています。
・同じ資料によると、動物試験(ラット等)ではソルビン酸単独、あるいは亜硝酸塩との複合投与でも、腫瘍増加は認められなかったとされています
参考)食品安全委員会_食品健康影響評価の結果の通知について(ソルビン酸カルシウム)
ソルビン酸K単独では、通常の使用量・条件下では重大な健康リスクは確認されていません。特に公的なリスク評価ではADI(許容量)25mg/kg/日が設定され、通常の摂取量では十分に下回ります。
ただし、高濃度での反復接触やアレルギー体質の場合には刺激性が増す可能性があるため、デリケートな方は注意が必要です。