次亜硫酸Na(次亜硫酸ナトリウム)は化学合成添加物です。
食品を漂白する目的で使用されます。
次亜硫酸Naについては危険性を指摘する意見があります。

                                                                                                                 
表示に記載の添加物名漂白剤(次亜硫酸Na)
添加物の表示方法用途名併記(簡略名)
天然・合成化学合成添加物
添加物分類指定添加物
使用用途漂白剤、酸化防止剤
主な使用食品かんぴょう、甘納豆、みそ、ワイン、白あん、エビなど

食品表示「漂白剤(次亜硫酸Na)」の読み方

・漂白剤(次亜硫酸Na)の表示は用途名「漂白剤」+簡略名「(次亜硫酸Na)」で構成されています。
※添加物を以下の8用途に使用した場合は添加物名に用途名を併記することと定められています。
①甘味料②着色料③保存料④増粘剤・安定剤・ゲル化剤又は糊料⑤酸化防止剤⑥発色剤⑦漂白剤⑧防かび剤

・「(次亜硫酸Na)」の表示は添加物の簡略名になります。
⇒添加物の名称は「次亜硫酸ナトリウム」です。

※別名「ハイドロサルファイト」、簡略名「亜硫酸塩」と表示することもできます。

「漂白剤(次亜硫酸Na)」の使用用途

・食品を漂白する目的で使用されます。
※使用例)かんぴょうを漂白、味噌の大豆を漂白、甘納豆の豆を漂白など

・「次亜硫酸Na」は酸化防止剤としても使用されます。
※ワインの酸化防止剤として使用した場合は「酸化防止剤(亜硫酸塩)」と表示されます。

「漂白剤(次亜硫酸Na)」の製造方法(天然由来or化学合成)

次亜硫酸Naは化学薬品メーカーで製造販売される化学合成添加物です。

「漂白剤(次亜硫酸Na)」についての懸念点

次亜硫酸Naについては危険性を指摘する意見があります。

渡辺雄二『食品添加物ハンドブック』(ビジネス社)には「毒性については、同じ漂白剤のピロ亜硫酸Na(ナトリウム)と同程度とされる。ピロ亜硫酸Naは、ビタミンB1欠乏を引き起こして、成長を悪くする心配がある」とあります。

食品安全委員会が公表した「亜硫酸ナトリウム・次亜硫酸ナトリウム・二酸化硫黄・ピロ亜硫酸ナトリウム及びピロ亜硫酸カリウムの使用基準改正に関する概要書」には、亜硫酸塩類とビタミンB₁の関係について以下のように記載されています。

「亜硫酸塩類は広い範囲のビタミンと反応する。反応するビタミンはチアミン(ビタミンB₁)、ビタミンC(アスコルビン酸)、葉酸(ビタミンB₉)、コバラミン(ビタミン₁₂)、及びビタミンKである。…二酸化硫黄はチアミンと不可逆的に反応し…食品中のチアミンは硫酸塩により分裂し不活性化する。」
参考)食品安全委員会_亜硫酸ナトリウム・次亜硫酸ナトリウム・二酸化硫黄・ピロ亜硫酸ナトリウム及びピロ亜硫酸カリウムの使用基準改正に関する概要書

※次亜硫酸ナトリウムを含む亜硫酸塩類がビタミンB1と反応し、その活性を失わせる性質があることが確認されています。そのため、食品中での使用に際しては、ビタミンB1の損失を考慮し、適切な使用基準が設けられています。