コチニールはコチニール色素の簡略名です。
昆虫由来の食品添加物になります。
食品を橙色、赤紫色に着色する目的で使用されます。
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表示に記載の添加物名 | 着色料(コチニール) |
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添加物の表示方法 | 用途名併記(簡略名) |
天然・合成 | 天然由来添加物 |
添加物分類 | 既存添加物 |
使用用途 | 着色料 |
主な使用食品 | サプリ飲料・菓子類・トマト加工品・水産練製品 |
食品表示「着色料(コチニール)」の読み方
・着色料(コチニール)の表示は用途名「着色料」+添加物簡略名「(コチニール)」で構成されています。※添加物を以下の8用途に使用した場合は添加物名に用途名を併記することと定められています。
①甘味料②着色料③保存料④増粘剤・安定剤・ゲル化剤又は糊料⑤酸化防止剤⑥発色剤⑦漂白剤⑧防かび剤
・「コチニール」は「コチニール色素」の簡略名です。
※別名「カルミン酸色素」、簡略名「カルミン酸」と表示されることもあります。
「着色料(コチニール)」の使用用途
食品を橙色、赤紫色に着色する目的で使用されます。
「着色料(コチニール)」の製造方法(天然由来or化学合成)
コチニール色素は昆虫由来の食品添加物になります。
カメムシ目カイガラムシ上科の一部の昆虫、特にアジア産のラックカイガラムシ、南ヨーロッパのケルメスカイガラムシ、メキシコのコチニールカイガラムシなどのメスの体を乾燥させ、体内に蓄積されている色素化合物を水またはエタノールで抽出したものです。
【写真】コチニールカイガラムシが密生した葉
Zyance – <span class=”int-own-work” lang=”ja”>投稿者自身による著作物</span>, CC 表示-継承 2.5, リンクによる
着色料(コチニール)の懸念点
コチニール色素にはアレルギー症状を起こすため、注意が必要とする意見があります。
参考)小藪浩二郎『食品添加物用語の基礎知識_第二版』(マガジンランド)
中戸川貢『ワースト添加物』(YUSABUL)
2012年5月、消費者庁はコチニール色素を含む製品の摂取や使用により、急性アレルギー反応(アナフィラキシー)を引き起こす可能性があるとして、注意喚起を行いました。これは、国内の病院からコチニール色素を含む飲料の摂取後にアナフィラキシーを発症した患者の報告があったことを受けたものです。
参考)消費者庁_コチニール色素に関する注意喚起(平成24年5月11日)
※食品安全委員会の評価によれば、コチニール色素は一般的な使用において安全性が確認されていますが、稀にアレルギー反応を引き起こす可能性があるため、感受性の高い方は注意が必要です。
参考)食品安全委員会添加物評価書_カルミン(案)