アナトー色素はベニノキの種子の被覆物から得られた天然由来添加物です。
食品を黄色~橙色に着色する目的で使用されます。

                                                                                                                 
表示に記載の添加物名アナトー色素
添加物の表示方法添加物名
天然・合成天然由来添加物
添加物分類既存添加物
使用用途着色料
主な使用食品乳製品、菓子類、冷菓、水産加工品など

食品表示「アナトー色素」の読み方

・「アナトー色素」は添加物名です。
・簡略名又は類別名「アナトー」「カロチノイド」「カロチノイド色素」「カロテノイド」「カロテノイド色素」で表示することもできます。

「アナトー色素」の使用用途

食品を着色(黄色~橙色)する用途で使用されています。

「アナトー色素」の製造方法(天然由来or化学合成)

「アナトー色素」はベニノキの種子の被覆物から得られた天然由来添加物です。

【写真:ベニノキの種子】

種子
Eric in SF投稿者自身による著作物, CC 表示 2.5, リンクによる

【写真:ベニノキの花】

Bixa.jpg
CC 表示-継承 3.0, リンク

「アナトー色素」についての懸念点

※「アナトー色素」については(少数ではありますが)危険性を危惧する意見があります。

小藪浩二郎『食品添加物用語の基礎知識_第二版』(マガジンランド)には「(アナトー色素の)色素の成分はビキシンというカロテノイドです。ノルビキシンも含んでおります。したがって安心度はノルビキシンと同じC(食べない方がよいと思われるもの)です」とあります。

※一方では…ノルビキシン(およびそれを含むアナトー色素)についての科学的な評価機関による大多数の結論は「通常の摂取量であれば安全」とされています。

【国際機関の評価】
・JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議):アナトー色素に対して一日摂取許容量(ADI)を設定(0‐0.065 mg/kg 体重)しており、適正な使用量であれば安全と評価。
・EFSA(欧州食品安全機関):過去の使用実績と毒性データを根拠に「安全性に重大な懸念はない」と結論。

※厚生労働省や食品安全委員会は、ノルビキシンの安全性について、国内外の評価を踏まえ「安全性の問題はない」との見解を示しています。