安息香酸は化学薬品メーカーで製造販売される化学合成添加物です。
抗菌、静菌作用があり、食品の保存性を高める目的で使用されます。
安息香酸には危険性を指摘する意見があります。

                                                                                                                 
表示に記載の添加物名保存料(安息香酸)
添加物の表示方法用途名併記(添加物名)
天然・合成化学合成添加物
添加物分類指定添加物
使用用途保存料
主な使用食品醤油、キャビア、マーガリン、清涼飲料水など

食品表示「保存料(安息香酸)」の読み方

・保存料(安息香酸)の表示は用途名「保存料」+添加物名「(安息香酸)」で構成されています。
※添加物を以下の8用途に使用した場合は添加物名に用途名を併記することと定められています。
①甘味料②着色料③保存料④増粘剤・安定剤・ゲル化剤又は糊料⑤酸化防止剤⑥発色剤⑦漂白剤⑧防かび剤

「保存料(安息香酸)」の使用用途

・食品の保存性を高める目的で使用されます。
※安息香酸には抗菌・静菌作用があります。

「保存料(安息香酸)」の製造方法(天然由来or化学合成)

安息香酸は化学薬品メーカーで製造販売される化学合成添加物です。

「保存料(安息香酸)」についての懸念点

安息香酸には危険性を指摘する意見があります。

※渡辺雄二『食品添加物ハンドブック』(ビジネス社)には「慢性毒性があり、条件によって発がん物質に変化する」「安息香酸とビタミンCを一緒に食品に添加した場合、人間に白血病を起こすベンゼンに変化することがある」とあります。

・2005年から2006年にかけて、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、市販の清涼飲料水の一部から、飲料水の基準値(5 ppb)を超えるベンゼンが検出されたとの報告を受け、調査を開始しました。この問題は、保存料として使用される安息香酸塩(主に安息香酸ナトリウム)と、酸化防止剤や栄養素として添加されるビタミンC(アスコルビン酸)が反応し、特定の条件下で発がん性物質であるベンゼンが生成される可能性があることに起因しています。

※生活クラブ生協は安息香酸ナトリウムを要注意食品添加物リスト12にあげています。
参考)生活クラブ_要注意食品添加物リスト12

注意)食品安全委員会は、安息香酸および安息香酸ナトリウムについて、動物実験の結果から発がん性や生殖毒性は認められず、通常の摂取量であれば健康への影響は極めて低いと評価しています。
参考)食品安全委員会_安息香酸及び安息香酸ナトリウム概要(20230331)
参考)参考)食品安全委員会対象外物質評価書_安息香酸

【写真:安息香酸】

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Devon Fyson投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, リンクによる