TBZは添加物名「チアベンダゾール」の簡略名です。
TBZは輸入柑橘類の輸送中(収穫後)に使用される化学合成添加物です。
長距離輸送中のカビ発生防止を目的に使用されます。
TBZには危険性を指摘する意見があります。

表示に記載の添加物名 | TBZ |
---|---|
添加物の表示方法 | 簡略名 |
天然・合成 | 化学合成添加物 |
添加物分類 | 指定添加物 |
使用用途 | 防かび剤 |
主な使用食品 | レモン、グレープフルーツ、オレンジなどの柑橘類 |
食品表示「TBZ」の読み方
「TBZ」は添加物名「チアベンダゾール」の簡略名です。
※防かび剤を含む一部の生鮮食品については「バラ売り」であっても添加物の表示が必要になります。
「TBZ」の使用用途
防カビ剤として使用されます。
海外から輸入されるオレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類に使用されます。
※長距離輸送中のカビ発生を防ぐため。
収穫後に使用される農薬「ポストハーベスト農薬(ポスト:後、ハーベスト:収穫)」として知られています。
「TBZ」の製造方法(天然由来or化学合成)
TBZは化学合成添加物です。
「TBZ」についての懸念点
※TBZは1978年に認可されるまで使用禁止の食品添加物でした。
参考)TBZは国内で農薬として使用されていましたが、2006年に農薬としての登録が失効しています。
TBZ(チアベンダゾール)には危険性を指摘する意見があります。
①:TBZの危険性を指摘している書籍
渡辺雄二『食品添加物ハンドブック』(ビジネス社)
小藪浩二郎『食品添加物用語の基礎知識_第二版』
中戸川貢『ワースト添加物』(YUSABUL)
②:動物実験に基づく毒性評価(食品安全委員会の評価書から主な毒性ポイントを抜粋)
1.慢性毒性および発がん性(ラット・マウス)
・ラットでは肝臓(肝細胞肥大)、甲状腺(ろ胞細胞過形成)、腎臓(尿路上皮)に悪影響がみられた
・発がん性では、ラットに甲状腺ろ胞細胞腺腫や包皮腺腫の発生率増加が確認された
※ただし、遺伝毒性はあるものの閾値があり、発がんは閾値依存的との評価
2.発生毒性(発育毒性)
・ウサギでは母体毒性と関連する奇形の発生があり
・ラットでは催奇形性の明確な証拠は得られなかった
参考)食品安全委員会農薬・添加物・動物用医薬品評価書チアベンダゾール
※食品安全委員会は、TBZの 1日摂取許容量(ADI:毎日摂取しても問題ない量)を 0.1mg/kg体重/日 に設定しています(2014年12月16日通知)。